ソリナビtopics
改善のヒントや各業界の情報をご紹介します。
- 物流倉庫
物流倉庫における保管・管理のポイント①収納編
物流倉庫の保管管理、整理整頓は作業効率の改善のためには非常に大切ですが、意外と後回しにされてしまいます。日々の業務の中で、そこまで手が回らない、大きく現場を見直すには時間がかかる…などの声をよく耳にします。しかし、少しだけそこに手間をかけて工夫をするだけで、格段に作業効率が向上すればもっと生産性があがります。今回はその「少しの工夫」をみなさんにご紹介したいと思います。
適正サイズでデッドスペース削減
収納スペースはただ広く取ればいいわけではありません。現場や用途に合わせた適正サイズを取ることが大切です。現場に合わないサイズの棚を設置してしまうと、作業するスペースが狭くなってしまい、有効に使えない空間いわゆる「デッドスペース」が生まれてしまいます。また、必要以上に大きな収納棚や台を使用すると、本来そこに置くべきでない物も置かれるようになってしまい、乱雑な環境を作りやすくなってしまいます。そういった点から、現場や用途に合わせた適正サイズの収納スペースというのは重要なポイントとなります。
事例紹介
【Before】
作業台が大きすぎることから余ったスペースに不要なものが置かれ、結果として整理整頓が十分に出来ていない状態でした。低い位置の棚も、必要なものを取り出しにくい原因のひとつでした。
【After】
大きすぎた作業台を小型化した事で不要なものを置くスペースがなくなり、自然と2Sに繋がりました。さらに「通路確保」や「作業動作が小さくなる」など様々な面で現場改善に良い影響がありました。
レイアウト変更も省人・省力
固定棚を使用するとレイアウト変更の際に大きな労力を要しますが、移動式のラックを使用すれば、作業者の労力削減と安全に繋がります。レイアウト変更が難しい現場だと、新しい環境に対応することが難しく、無理な作業環境を強いることになってしまいます。作業者の負担軽減のためにも、新製品による作業場の見直しや作業効率改善のためのレイアウト変更が容易にできることは大事なことになります。
製作例
ヤザキの移動棚は現場に合ったサイズで製作できます。
クローク移動棚
ハンドル式移動棚
収納の見える化で作業時間を削減
段ボールを使用しなくても管理できる場合、引き出し式の収納ケースなどを導入して「何がどこにあるか」を一目で分かるようにすると作業時間の大幅な削減になります。段ボール管理からケース管理に改善した事例をご紹介します。
事例紹介
この物流倉庫では段ボールを開け閉めしたり、手前の箱を取り出してから奥の箱を出して・・といった作業が作業者にとって負担となっていましたが、中身の見える引き出し式（移動可能）な収納ケースを導入したことにより、作業効率が大幅にアップしました。
【Before】
中身を確認するときや商品の出し入れをするときは箱を開けなければならず、奥の箱や上の箱を取る時は、手前の箱を動かさなければならないので、非常に時間と労力がかかっていました。
【After】
導入した引き出し式ケースは外から中身が確認できるタイプなので、今まで箱を開けなければ見えなかった商品の中身が見てすぐ分かるようになりました。
定位置管理で紛失防止
「目的の商品を探すのに時間がかかる」「紛失したので買い直さなくてはならない」などの問題が度々起こる場合の改善として、定位置管理をお勧めします。ただ、どこに何を置くかを決めればいいのです。そして、どこに何があるのかをルール化して作業者全員が把握をすれば、探す時間は短縮され、作業効率も上がります。自然と整理整頓もされるのでムダのない環境になり、理想の現場づくりに近づきます。
まとめ
少しの工夫と、視点の切り替えで大幅な現場の改善が見込める場合がほとんどです。一度いつもの現場を見渡し、まずは整理整頓、定位置管理などから現場の改善を始めてみてはいかがでしょうか？保管・管理は物流倉庫にとっては欠かせないことのひとつです。「あまり気にしていなかったけどこれ実はすごく効率悪いな」「これ本当に必要？」など、見直してみると、意外に改善ポイントは多くあるものです。ヤザキはお客様が気づけないような改善ポイントを見つけ出すことを得意としているので、第三者からの視点で見てほしい場合は、是非お問い合わせをいただければと思います！
