改善のヒントや各業界の情報をご紹介します。
ニュースでも見かけることがある食品への異物混入。
SNSで拡散されることも多くなってきました。
口に入れる商品ですから、異物が入っているなんていうのはもってのほかです。
もちろん、食品工場など製造メーカーでは様々な対策を行っていますが完全に無くすことはできていません。
なぜ異物混入が発生してしまうのか、対策はどのようなものがあるのかご紹介します。
人が要因となる物
主に製造現場に出入する従業員のミスやルール違反によって発生します。
現場に入るための身だしなみルールや持ち込み品違反によって毛髪や爪(付け爪)、皮膚、血液、歯、アクセサリー、ボタンなどが落下してしまい、製品に混入してしまう可能性があります。
また人が身に着けるものだけではなく、作業者が使う道具(清掃用具、手袋、刃物など)も使い方を間違って破損させたり、使用前後の点検漏れなどによっても欠片や汚れといった異物混入の可能性を高める要因となっています。
害虫・害獣が要因となる物
食品工場の出入口が開けっ放しになっていたり、壁や床、天井などに穴があることで害虫や害獣が浸入するルートが発生してしまうと、工場内にハエやゴキブリといった害虫やネズミやトリといった害獣が浸入してしまうことがあります。
侵入されてしまうと害虫・害獣の体や体の一部、フンなどが異物混入の可能性につながります。
整理・整頓や清掃が行き届いておらず、不衛生な箇所や害虫や害獣にとって隠れやすい場所があると、そこが住処となり、害虫・害獣が繁殖してしまい、異物混入のリスクが高まります。
設備が要因となる物
工場など建屋、製品の加工に使用する機械や装置の一部が異物混入してしまうケース。
工場など建屋の老朽化に伴い、塗装の欠片や壁面や天井の一部が落下してしまうことがあります。
また製品の加工器具や装置のメンテナンスや洗浄が適切に行われないことで劣化に気づかず破損してしまったり、部品の落下につながります。
異物を除去するための装置、フィルターや検出機などが破損したり、機器の異常によって異物を除去や検出できずに通過してしまい、異物混入となるケースもあります。
主に上記の様な3つの要因によって異物混入が発生してしまいます。
これら要因に対する対策として弊社の器材を含めてご紹介いたします。
アクセサリー類など外れる恐れがある物を持ち込まないルール作りはもちろんのことゾーニングによる区分けを行い、清潔区域、準清潔区域に異物を持ち込まないことが基本になります。
まずはサニタリー区域や汚染区域で出来る限り異物の除去を行います。
(ゾーニングの詳細はソリナビtopics「ゾーニングで衛生管理対策」を参照)
汚染区域では移動や掃除がしにくいスチール製の下駄箱からキャスター付きで清掃が行いやすい靴ラックに変更することで清掃がしやすくなり害虫・害獣の住処を無くします。
原料の保管などもスチールラックなど移動しにくい物ではなく、キャスター付きにすることで清掃が行く届くようにできます。
サニタリー区域ではローラー掛けや手洗い、エアシャワーなどによって身体や衣服に付着した汚れや異物を落とすことで、人由来の異物を除去します。
ローラー掛けの際には足下のローラー掛けをしやすくするフットステップや壁掛けを廃止するローラーユニットがあるとより効果的です。
準清潔エリア、清潔エリアでは加工機械、装置のメンテナンスについては機械部品管理カートを使用することで設備による異物混入を防ぎます。
細かく穴が空いたバットに部品を載せることで、洗浄や乾燥が行いやすくなります。
機械部品管理カートについても洗浄がしやすい作りになっていますので、汚れの付着を防げます。
機械部品管理カート
パンチング穴付ステンレスバット使用で水切り保管可能
またゴミ箱もゴミカートなどキャスター付きの物に変更するなど、工場内の物を出来るだけ動かしやすいようにすることで掃除がしやすくなり、衛生面の向上につながり害虫・害獣の住処や繁殖しやすい環境を無くせます。
ゴミカート
透明なゴミ袋で中身が見えて分別しやすく、ゴミの量が見えて異常発生に気付きます。
異物混入のリスクはどれだけ対策を行っても、100%無くすことはできません。
しかしながら様々な対策を行うことで限りなくゼロに近づけることが可能です。
今回ご紹介している対策も一部に過ぎず、他にも様々な対策があります。
使用しているラックや作業台、台車などをイレクターへの置き換えることで現場にあわせた使いやすいサイズでキャスター付きにすることで移動や清掃がしやすくなりますので、お気軽に弊社までご相談ください。
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