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食品工場、物流倉庫などの現場にて様々な用途で使用されている台車ですが、使用しないときには置き場に困ってしまうなんてこともありますよね。
そんな時に効率よく収納する方法として「ネスティング」を以前に紹介しましたが、今回は別の収納方法である「スタッキング」についてご紹介します。
(ネスティングについては 省スペース管理「ネスティング」 をご参照ください。)
スタッキングという言葉は日常の中ではあまり使うことは無いかもしれませんが、意味としては「積み重ねる、コンパクトにする」という意味があり、収納方法としては用いたことがあると思います。
例えばお皿や買い物かごを積み重ねて収納することも「スタッキング」です。
以前に紹介した「ネスティング」は中に入り込む様にして横に並べていくイメージでしたが今回の「スタッキング」は積み重ねるの意味の通り、縦に重ねていくイメージになります。
本来であればキャスターがついていることで積み重ねても動いてしまい積み重ねることが出来ない台車ですが積み重ねられる構造にすることでデッドスペースとなる上部を有効活用できるようになります。
例えばこちらのアローカートは、番重(ばんじゅう)などの容器を載せる台車です。
積載部分が段差になっており、番重(ばんじゅう)は下段側に載せることができます。
番重(ばんじゅう)をひっくり返して載せる際には上段側に載せることができるので商品や材料が触れる番重(ばんじゅう)の内面(積載面)は上段側にしか触れず、汚れが付着しやすい底面は
下段側に触れるようになっています。
また今回のテーマのスタッキング収納を行う際にも路面を走り汚れたりするキャスターが下段側に載るようにできているため、番重(ばんじゅう)をひっくり返しても汚れが付着することを防げます。
またキャスターがズレて崩れないように段差が転落防止も兼ねていることで、安全にスタッキングが可能です。
同じ向きでスタッキングする方法もありますが、交互に90度回してスタッキングしていく方法もあります。
上記の2つの例ではどちらも平台車やそれに近い形状になっていますが、取手付きやカゴ形状の台車でも取手や柵部分を着脱式にすることでコンパクトに収納することができます。
取手や柵部分は外して立て掛けて並べ、車輪のついたベース部分はスタッキングすることでコンパクトに収納することが可能です。
スタッキング式の収納方法は1台分もしくは1~2台分のスペースで収納できるケースが多いです。
効率的に収納し、余剰スペースを作業スペースや通路の確保などにすることでより安全に効率的に作業も行いやすくなり、生産性の向上や労災のリスク低減にもつなげやすくなります。
予備の台車や作業台のご検討、生産量が変動的、保管スペースでお困りなどの際は是非弊社までお気軽にご相談下さい。